【ウクライナ問題を巡って】

 最近、ウクライナ情勢に関する報道が世間をにぎわせている。

 ロシア軍によるウクライナへの介入。特に、負傷したウクライナの子供たちの映像や家族を失った人々に対するインタビュー映像は見るものにとっても心苦しいのではないだろうか。

 このように、連日、ウクライナ情勢が取りざたされる中、報道では「ロシアは軍事侵攻をやめろ」「ロシアは悪である」などと、とりわけロシア批判をする主旨のものが多い。

 しかし、これまでの報道を見ているうちに私は少し違和感を感じた。

 徹底してウクライナを擁護し、ロシアを非難する。これは、まさに偏向報道である。

 現に、ロシアの行動の理由についてはあまり触れられず、ウクライナ側が受けた被害ばかりが強調されている。

 ロシアが何の理由もなくウクライナに侵攻するはずがない。

 発端は、NATOによるウクライナ進出である。例年、NATOの勢力拡大を巡って緊張が走っている中、ロシアと国境を接するウクライナがNATOに加入した場合、ロシアにとっては、アメリカがすぐ近くにいることと同義である。

 報道されているロシア側の目的は、この現状を打破するための自己防衛のため行動であることを認識する必要がある。

 また、ウクライナ側に関しても政府が対米従属的な判断を続けていく限り、この争いは終わらない。早急にウクライナからNATOを追放し、自首の道を歩まなければ平和は訪れない。

 正しい判断をし、民衆への犠牲が少しでも少なくなることを願う。

(文:愛媛現代朝鮮問題研究所)